(上記画像の出典:WWD JAPAN)
2019年10月12日、INEOS 1:59 Challengeで人類初の2時間切りを達成したエリウド・キプチョゲ(Eliud Kipchoge)選手。
ヴェイパーフライ ネクスト%のさらに上を行く、とんでもない厚底シューズでも話題になりましたね。
2018年ベルリンでの世界記録樹立から約1年、進化はとどまるところを知りません。
「うわあ、なんてキレイなフォーム、お見事( ゚Д゚)」
NIKEのbreaking 2(2017年)のときから、キプチョゲ選手のランニングフォームに心底感動していた私。
そして、昨年のベルリンマラソンで世界記録を打ち立てたとき、再び胸を打たれました。
個人的には教科書に掲載しても良いぐらいの、フルマラソンにおいて「世界で最も美しいフォーム」だと心から思っていますので、ここでは動画とともに改めてその凄さをまとめていきます。
INEOS 1:59 Challenge(2019年)のとき
ベルリンマラソン2018年のとき
ここまで美しいフォームは見たことがない
1キロ2:50前後のペースを刻みながら、
- ムダな上下動がない
- 肩が上下や前後にブレない
- 顔や顎がほとんど動かない(頭の位置が同じ)
- 腕を振りすぎていない(おそろしくシャープな腕振り)
- 接地時にひざが曲がりすぎていない
- 後半(ラスト)になっても腰が落ちない、上体が後傾しない
どうやったら、このペースをこのフォームで走れるのか、目を奪われるとはこのこと。
このペースで走ってこれだけ上下動がないのは、本当にすごいとしか言いようがありません。
公開プロフィールを見ると、
体重:57kg
日本のトップレベルと比べて、身長に対してどちらかというと体重が多いほうですね。
どうりでガリガリに見えないわけだ。顔は老けていますが。
他のアフリカ系ランナーと比較
日本人にも有名なベケレ選手(まさか、フルで復活してくるとは・・・こちらも驚愕)やファラー選手も相当に速いですが、フォームにはクセがあると感じますね。
キプチョゲ選手と比べると。
ベケレ(Kenenisa Bekel)選手-ベルリンマラソン2019
(世界記録にあと2秒まで迫ってくるとは・・・このおっさんやべえ!!)
5000m、10000mの世界記録保持者だけあって、バネを活かした力強いフォーム。
脇が少し開いていて、こぶしが下がる大きめの腕振り。
ファラー(Mohammed Farah)選手-シカゴマラソン2018
(シカゴ2018のちょうど良い動画がなく・・・)
5000、10000mでのラスト1周のキレがハンパじゃない選手。
身長が175cmあり、ストライドが広いためか、ヌルヌル動いているように見える。(個人的な感想)
右こぶしが肩よりも高い位置までくるのが特徴。
※両者、トラックの記録もすばらしいですが、ここではあくまでフル走行時のフォームについて
おおよそ人類にできる極地ではないかと思えるほど完璧なフォアフット
(出典:Inc.com)
キプチョゲ選手のフォアフットは、かかとをまったく接地していませんね。
日本で繰り広げられるフォアフット論争はどうでもいいのですが、世界一の選手はかかとをつかずにフルを走りきるということ。
人間が現状のままの2足歩行である限り、ほとんど完成された非の打ちどころのないランニングフォームだと言っていいでしょう。
褒めすぎでしょうか(‘Д’)
それほどに公式マラソン成績12戦11勝(優勝が11回、2位が1回【2019年12月時点】)のアフリカ系ランナーの最高傑作に魅せられてしまっています。
日本人も可能な範囲で取り入れたい
「アフリカ人ランナーだから、日本人にはマネできないでしょ」なんて思わずに、市民ランナーでも参考にしていきたいですよね。
せっかく世界最高をほぼリアルタイムで見ることができる良い時代なのですから。
フォームだけでなく、練習メニューの考え方・食事・日常生活などなど。
世界一にふさわしいRunning Technique!!
公認記録で2時間0分台(1分切り)までは近いうちに間違いなく出るでしょう。
「NO HUMAN IS LIMITED」
どこまで人間の走力が向上するのか、これからも目が離せません♪
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